「手湿疹の原因はなんだろう」
水仕事をする人や、主婦の手によく起きる手あれ。指先がガサガサしていたり、水泡が出来ていたり、炎症を起こしているものを手湿疹と呼んでいます。
痛みやかゆみなどの症状が出ることがあるため、早く治したくても治りにくいことでも知られています。
今回は、手湿疹の主な原因と、その対処法についてご紹介します。いつも行っていることを変えるだけで、手湿疹を減らすことが出来るので、ぜひ最後まで記事を読んでみてください。
手湿疹とはどんなもの?
手湿疹とは手の皮膚が炎症を起こし、荒れている状態のことをいいます。症状は人によって異なりますが、かゆみや痛み、感想などの症状を引き起こします。
<手湿疹の症状>
- 指先がガサガサしている、赤くなっている部分がある
- 手のひらにかゆみがあり、ところどころ赤くなっている場合や水泡が出来ている場合がある
- 突然手の平がかゆくなってかくと、水泡が出来たり、赤みが広がったりしている
- 指先や手の平が硬い皮膚でおおわれている
- 乾燥していてひび割れている
これらに当てはまる人は、手湿疹である可能性が高いです。
手湿疹の原因とはなにか
手湿疹は、手に薬剤がついてしまったり、アレルギー物質がついてしまったりすることにより、皮膚炎症を起こしている状態です。
元々、薬剤やアレルギー物質に負けないように、手の皮膚は分厚くなっています。しかし、顔や他の皮膚には「皮脂腺」という自然と皮膚に油分を行き渡らせるための機能があるのですが、手の皮膚には皮脂腺がありません。そのため、他の皮膚と比べても乾燥しやすい傾向にあるのです。手湿疹が冬場に悪化するのはこのせいです。
水仕事などをしていると手の皮膚がふやけてしまい、手の皮膚に備わっているバリア機能が弱まります。弱まった皮膚に、食器用洗剤や洗濯用洗剤などが触れることによって炎症が起き、手湿疹に なってしまうのです。アトピーやアレルギー物質に触れることで炎症が起きることもあります。
こんな職業は手湿疹になりやすい
水仕事を積極的に行っている主婦、食器洗いなど職場で水仕事をしている人、美容師も水を手に吹きかけたり、強い薬剤を使っていたりするので手湿疹になりやすいです。
比較的皮膚の弱い指先が炎症を起こしやすく、炎症が広がっていき手のひら全体が真っ赤になっていることもあります。
自宅で出来る!手湿疹の改善方法
手湿疹が出来てしまったら、改善をしなければ治りません。自宅で出来る3つの対処法をご紹介します。
(1)水仕事は極力ゴム手袋をつける
美容師などの仕事をしている人は無理ですが、自宅での洗い物などはゴム手袋をつけて水が手に触れないようにしましょう。ゴム手袋をつけることで、指先や手に洗剤がつかないので薬剤による刺激も減らすことが出来ます。
また、料理をした食事を並べるお皿の数を減らすようにする、脂っこい食事を減らして洗剤が少なくても洗い物が出来るような環境を作るようにしましょう。食洗器などの機械を購入するのも効果的です。
(2)水仕事をしたらすぐにハンドクリームをつける
手は保湿されにくい場所なので、水仕事をした後はハンドクリームを塗りましょう。常に保湿を心がけることで手湿疹が治りやすくなります。ハンドクリームを塗った後、スマホを操作できないという人は手袋をつけて対処するようにしましょう。
指先や手の平の皮膚が硬くなっている人は、尿素入りのハンドクリームをつけると皮膚が柔らかく、しっとりと保湿してくれます。
(3)寝るときには綿の手袋をつける
手は眠っているときに、枕や布団と擦れて刺激になっている場合があります。通気性の良い綿の手袋をつけて眠ることで、手を刺激から守ってくれるので手湿疹改善につながります。
手湿疹で困っている人は、まずこの3つを試してみてください。
手湿疹が酷い場合は皮膚科に相談しよう
自宅で改善する方法を中心に紹介しましたが、手湿疹が悪化している場合は皮膚科に相談するようにしましょう。手湿疹にはステロイド剤が有効であることが知られていますが、ステロイド剤は強力なので医師の判断がなければ処方してもらえません。市販薬を塗って、手袋をつけて眠っていても、薬剤を手に触れないように気を付けても手湿疹が治らない時には、皮膚科の薬を試してみてください。
まずは自宅での保湿を心がけるだけでも改善はするでしょうが、長期戦になることは覚悟しておいてください。
まとめ
今回は、手湿疹になってしまう原因とその対処法についてご紹介しました。
- 手には皮脂腺がなく乾燥しやすい
- 水仕事をしている人は皮膚のバリア機能が低下しているので手湿疹になりやすい
- 手袋をして水仕事をする、薬剤に触らないようにする、ハンドクリームを塗るなど自宅でも対処は可能
- 酷い場合は皮膚科を受診する
手湿疹はかゆみや痛みなどの症状があり、不快になることもありますがしっかり対処していきましょう。