私が手湿疹を発症したのは30代後半の頃、前触れもなく突然のことでした。ただ、今思えば酷い花粉症を患っていた4月の頭頃のことでしたので、普段よりも外部刺激に弱く肌が荒れやすい状態だったと思います。
ある日指の股が痒いなと思ってよく見ていると細かいブツブツが大量発生。汗疹がよく出るので暑かったし汗をかいたからだろうと放置してしまっていたら、それが3日ほどであっという間に指や手のひらにも広がって驚きました。これはただごとではないとかかりつけの皮膚科に相談したところ、手湿疹だと診断をされた次第です。
処方されたのは弱めのステロイド外用剤で、特にステロイドには抵抗がないため3日ほど塗り続けたところ、グジュグジュしていた皮膚が乾燥。ブツブツが潰れて酷い痒みを発症していたのですぐに引いて一安心でしたが、今度は皮がボロボロと捲れてきてガサガサになってしまい、とても人目に触れさせることができないほど見た目が悪くなってしまったのには困りました。
様子を見ながら薬を休んだり、その間ワセリンなどで保護しながら乾燥させないようにしていましたが症状は一進一退、ステロイドをやめると手湿疹が悪化し、塗るとガサガサになって酷い乾燥で肌がボロボロになる、その繰り返しです。
面白いことに、手首から上はツルツルの状態。手湿疹は本当にピンポイントに手だけに発症します。元々敏感肌で荒れやすい体質ではあったため、スキンケアやメイク、身体を洗うための石鹸選びには気を遣っていましたが、何が悪かったのだろうと不思議でもありました。
ただ、忙しくてストレスが溜まっていたこと、面倒臭がっていつも水仕事の時にしている手袋を嵌めずに作業をしていたことが続いていたので、洗剤などに晒される機会が普段よりも多かったのも原因だったと考えています。
この頃は買い物をする時にレジの人に素手を見られるのが恥ずかしく、友人との食事の場で清潔感を欠く手を出すのは後ろめたく、薄手の指ぬき手袋をして生活をしていました。
それからは、刺激になりそうなものとは徹底して遠ざけていたことが幸いしたのでしょう。母にすすめられて昔ちょっとした肌荒れの時によく塗っていた紫雲膏をステロイドの代わりに塗ってみたのもよく効いたようで、少しずつ症状が良くなってきて、2ヶ月ほどで広範囲に及んだ湿疹はかなり落ち着いていました。
今でも油断をするとすぐに手湿疹を発症するようになってしまいましたが、悪化する前に市販のステロイド剤で落ち着かせつつ、肌が乾燥してきたら独特の臭いと服に色がつきやすいことに気を付けながら紫雲膏でカバーをして対処をしています。この方法でかなり抑えられるようになったので、私にはベストな方法だったようです。
いまだに何をやっても完治はせず人目に触れやすい手が荒れてしまうとこんなに恥ずかしいものなんだなと苦労をしていますが、諦めて上手く付き合っていくしかないのかなと思っています。
茨城県・しいな・女性・40歳